理事長所信

「新たなる時代へ」
持続可能な未来への挑戦

〜 はじめに 〜

 この度、伝統ある(一社)刈谷青年会議所第60代理事長を拝命させていただくにあたり、改めて先輩諸兄が築き上げてこられた歴史と伝統に敬意を表し、受け継がれたそのバトンを、全身全霊をかけて、次代へ引き継いでいくことをここにお誓いします。
 私たち(一社)刈谷青年会議所は、1961年に誕生して以来、昭和、平成、令和という人類が今まで経験したことのない急速に変化する3つの時代の中で、60年もの長きにわたり、幾多の青年経済人が創始の精神を紡ぎ、激動の時代に真正面から向き合いながら、このまちの未来を描いてきました。設立60周年という節目にあたり、今を生きる私たちもその一員として、改めて現在の社会に向き合い、新しい時代に向けて果敢に挑戦していかなければなりません。
 私たちを取り巻く社会はより広く、深く、多様につながり続けてきています。そのような時代の中でどのような運動を展開していくべきなのか。新たな時代が到来する今こそ、団体としての真価を問われる転換点であり、変革のチャンスであると確信しています。

〜 新たな時代の指針として 〜

 2020年は、団体としての節目の年というだけではなく、私たちを取り巻く社会が大きく変化しはじめる、まさに新たな起点となる年であると捉えています。
 IoTやビッグデータの活用、AIの技術革新などによる「第4次産業革命」と呼ばれる時代に本格的に突入していくことで、今までにない速さの成長と構造の変化に直面していきます。また、本年開催される東京オリンピック・パラリンピック競技大会では、過去の大会が日本に世界を強く認識させ、高度経済成長をもたらしたのに対し、成熟国家となった日本が世界にポジティブな変革を促していくことでしょう。そして、私たちが住まう刈谷市では、市政70周年を迎えるにあたって第8次総合計画が新たに策定され、官民協働による新たなまちづくりの方向性が示されます。
 このように私たちを取り巻く社会の構造や価値観が大きく変わろうとする中で、私たちも未来の「明るい豊かな社会」を見据えた明確なビジョンを掲げ、率先して行動していく必要があります。
 「Commit the future with SDGs.」。誰一人として取り残さない、いきいきと暮らせる持続可能な刈谷の未来。責任世代である私たちが積極的にそれを提唱し、基盤を構築していくことが、次代へと未来を引き継いでいく今を生きる私たちに与えられた使命なのです。

〜 持続可能な未来を描く団体として 〜

 設立60周年を迎えるにあたり、これまでの運動の歴史を紐解き、今一度私たちの存在意義を再認識するとともに、これから私たちが進むべき新たな道を明確に示し、情熱をもってそのスタートラインに立たなければなりません。
 そのためには、まず全てのメンバーがそのベクトルを共有し、組織におけるそれぞれの役割を強く認識する必要があります。そのうえで、私たちの運動をより強く推進していくために、未来に責任をもってコミットしていく団体として広く理解と共感を得られるよう、行政や他団体とも手を携えながら運動を展開して参ります。そして、より多くの市民の皆様にも、まちの未来を自分ごととして捉え、同じ方向を向いて歩んでいただくことによって、持続可能な未来の実現につなげていきましょう。
 私たちが愛するこのまちの未来を思い描き、覚悟をもって行動していくことで、自分の大切なものを守り抜き、明るい豊かな未来を次代へ引き継いでいきたい。青年らしく力強く新たな道を歩みだそう。

〜 新しい時代の中で価値ある組織へと進化するために 〜

 2018年度に市民の方を対象として行った認知度調査において、「刈谷青年会議所を知っている」と回答された方は3割にも満たず、活動内容に関する理解度に至ってはその半数といった結果でした。この数字が何を物語っているのか、私たちはもっと真剣に向き合わなくてはなりません。私たちが行う運動は、より多くの市民に認知され、共感を得ることで、市民一人ひとりの行動につながり、その効果をより一層高めることができます。
 平成というインターネット黎明期としての時を経て、令和という本格的な普及期に入り、いよいよ本年から次世代移動通信システム5Gが日本でも実用化されることで、私たちが想像し得ぬ未知のメディアも登場してくることでしょう。そのような新たな時代において、伝えたい情報を、伝えたい時に、伝えたい人へ届け、共感を得ることができるよう新たな情報発信の在り方を模索して参ります。
 そして、組織運営の在り方も時代に合わせて変えていなければなりません。歴史や伝統を重んじることと、いつまでも同じ手法を使い続けることは決して等しくはありません。変わらないために変わり続ける。今一度自分たちの足元を見つめなおし、限りある資源や時間を効果的に活かして、より一層躍動的な運動につなげて参ります。そうして培われた知恵が自己の成長につながり、ひいては自らの社業の発展にもつながっていく、学びの場としての価値を高めていきましょう。
 周年という節目をチャンスと捉え、今の時代にあった大胆な改革を実行し、自他ともに認める誇りある団体へと成長させていきたい。私たちの知恵を総結集し、より価値ある組織へと進化させていこう。

〜 JAYCEEの新たな魅力を創造する会員拡大 〜

 なぜ会員拡大を行わなければならないのか。それは多様な考えが人を成長させ、ひいては組織が活性化し、より躍動的な運動につながるからであると考えます。組織は人財であり、私たち青年会議所は若き青年経済人が互いに刺激を与えあうことで、ともに成長しあえる学び舎であり続けられるのです。そのためにはまず、ますます多様化が進む中で、数ある選択肢の中から選ばれる団体でなければなりません。
 会員拡大は必ず人と対面して行われます。そしてそれは対面するメンバー自身の魅力が組織の魅力として映し出されるということでもあります。同じ青年経済人としてともに成長していきたいと思われるようJAYCEEの魅力を伝えていきましょう。
 また、これからの社会を生き抜いていく青年経済人として、この社会とどう向き合い、どのような未来を描こうとしているのか、どのような可能性をもった団体なのかを広く認知していただき、共感をもっていただく機会を創出して参ります。
 そして、新たな仲間とビジョンを共有し、諸先輩方から受け継がれた歴史や伝統、これからのJAYCEEとして必要なことを学んでいただくことによって、より力強い組織へと成長させていきたい。より多くの人財を創造し、ともに魅力ある未来を描いていこう。

〜 社会ニーズを捉えたビジネスネットワークの構築 〜

 これまでのビジネスは、企業や消費者などから求められる製品やサービスを提供することが中心であり、多くの企業が利己的で短期的な利益を追求する経営を行ってきました。しかし、これから訪れる激動の時代において、企業が将来にわたって継続し、より発展していくためには、各企業が高い倫理観と責任感をもち、より長期的な視点で社会ニーズを重視した経営を行っていかなければなりません。
 人権の尊重や働き方改革、持続可能なサプライチェーンの構築や危機管理など、企業が社会に対して果たさなくてはならない責任はより大きくなってきています。また先行きが不透明な時代に企業を存続し雇用を守っていくためには、新しい時代を見据えた経営ビジョンやサービスの展開も不可欠です。
 私たちが先駆けてこれを学び、自らの社業に、地域に還元していくことこそが、持続可能な未来へとつながる第一歩であると自覚し、行動に移して参ります。そして、より多くの企業や団体と想いを共有するビジネスネットワークを構築していくことで、このまちの持続可能な未来につなげていきましょう。
 未来を担う責任世代として、私たち青年会議所がこれからの時代の経済活動の在り方を提唱する旗印でありたい。明るい未来をともに創造するビジネスの輪を拡げていこう。

〜 家族や地域の絆が育む刈谷の未来 〜

 刈谷市は世界に誇る有数の企業の恩恵も受け、経済的に大変恵まれた豊かなまちであることはご承知のとおりです。少子化の時代の中で人口も増加傾向にあり、ここ数年でマンションも急増しました。その一方で、子育て世代の流出やまちへの帰属意識の低下といった構造的な課題も浮き彫りになってきています。
 そうした中で、まちづくりのために活動する私たち自身が、持続可能な社会とは何なのか、このまちに照らし合わせた時どのような活動が必要なのかを本質的に理解し、中長期的な視点に立って段階的に展開していかなければなりません。
 そして、このまちで私たちが真っ先に取り組まなければならないこと。それは家族や市民同士の相互理解を深め、互いに支え合う意識を育んでいくことであり、それを地域全体で考え共有することで、地域の絆へと昇華させていきましょう。
 家族や地域の絆をより深め、ともに支え合える持続可能な刈谷の未来につないでいきたい。「いつまでも暮らし続けたいまち刈谷」を目指して、地域の皆様とともに未来を考え、絆を育んでいこう。

〜 時代を見据え、逞しく成長する 〜

 次代を担う子供たちは地域の宝であり、まちの未来そのものです。子供たちの健やかな成長を願い光り輝く未来へと導くためには、社会全体が責任をもって、これからの時代を生き抜くことのできる子供たちを育んでいかなければなりません。
 そのためにまず、責任世代であり親世代でもある私たちが真剣に子供たちの未来と向き合い、これからの時代に求められる教育を理解していきましょう。そして、それを家庭や地域で語り合い、ともに取り組んでいくことで、社会全体で子供たちを育てる風土の醸成につなげて参ります。
 また、先行きが予測しづらい時代において、子供たち自身に、問題の本質を見極め解決する力を養っていただく必要があります。今後子供たちが直面する社会的な課題を伝え、大人たちと世代を超えて語り合い、自らその課題に立ち向かう意識をもっていただけるよう導いていきましょう。
 新しい時代をいきいきと逞しく育つ子供たちの未来を描いていきたい。ともに考え、行動していこう。

〜 おわりに 〜

私たちはいつの日も明るい豊かな社会の実現を目指し続ける。
そのために1日だって無駄にはしない。未来は今日の先にある。
失敗を恐れず、新たなる時代に飛び込もう。

想像してみよう、自分と大切な人との未来を。
そのために、変わっていこう、変えていこう。よりよい明日を信じて。
未来を切り拓くのは私たちなのだから。